美しく儚い楽園に魅せられて

彷徨う学生ジャニヲタ

私事ではありますが妹が高校受験に失敗しました。

妹が高校受験に失敗した。
こう言ったら悪く聞こえるが、正しくは第一志望校であった、私の通っている高校に落ちた。

私の住んでいる田舎は、都会の高校受験とは大きく違って県立本命、私立は滑り止めで受ける。2月に行われた私立入試には無事、志望学科に合格できた。その時の入試も「これが本命だと思って」「もしかしたら下の学科に落ちるかもしれない」と私の時には言われなかった言葉を先生や母から散々浴びせられていた。無事合格していたのでよかったのだが第一志望校の県立はそうはいかなかった。
小学生の頃、姉妹で一緒に受けた珠算検定だって、練習で満点をとったこと無かったのにも関わらず、検定では満点を叩き出したりしていたので本番にはだいぶ強い方だと思っていた。だから今回の入試も安心しきっていたのに。

妹の本番の点数は普通に良かった。びっくりしたのは私が入った点数よりも、良かったこと。頑張ってたもんね英語の点数やって、1年前の2倍に上がったもんね。内申点が悪かったんだよね。それは仕方ない。誰のせいでもない自分のせいだ。

そうとは思っていても、私は結果を知ったその時刻から学校にいる間、周りにいる先生が"敵"に見えてしまった。「別にうちの妹を落とさなくったって良かったんじゃないの?」「私よりも妹の方が真面目だよ?」「妹の方が課題もちゃんと出すよ?」「知り合いが1人もおらん学校に行かすのが可哀想や」そんなんばっかり思ってた。何を思っても何を言っても結果は結果だと分かっていたけど。しばらく受け止めきれていなかった自分がいた。5時限目の数学でも固くつむった唇が少し震えたりしていた。

塾も全部一緒がいいと言って、たまには追い抜かれ。しまいには中学の部活も同じ部に入部しやがった私の妹。絶対目の前で言ってやらないけど、可愛い妹。たまに、たかが外れたように泣き出すから今日くらいは泣いてんのかな〜とか思ってた。

家に帰ったら、妹は想像してたのと違っていた。母さんとガスコンロ囲んで天ぷら焼いて笑い合っていた。私もそれに入って暫く談笑し、やがて高校の話になった。「いいやん教えてもらえる母さんおって。数学なんか母さん教えてくれんで!!」看護師である母も「母さんのことなめなさんなよ。美術と看護科の勉強なら任せえや!」一番心強い味方へと変わった看護師の母。妹もいつも通りちゃんと笑えていた。






県立高校に行けなくなったからって挫けんじゃねえぞ。そんなんでしぼむような奴じゃねえって事ぐらい分かってるけども。家帰ってあんたが泣いたんか、いつもみたいに仏頂面で勉強机にすわってたんか、ニコニコ笑ってたんかは知らんが、こんなに馬鹿な姉でも、少しでも憧れを持ってくれて、同じ高校行きたいって思っててくれたあんたの気持ち、大事に持っとくからな。私じゃ分かりきれんくらいの色んな気持ち抱えとるのだけは分かっとる。あんたが看護科行って、母さんと同じ様に看護師になるんやったらそれを応援する。今日という経験はでかいぞ。いっつも、どう転ぶんか分からんようなことしでかすけど、これからも楽しみにしとるで、これからも楽しませてな。